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2020.09.25

『タオと宇宙原理』〈32〉第一章 世界で初めて地球の大きさを測ったエラトステネス

 彼(エラトステネス)は素数算定法の「エラトステネスの篩(ふるい)」を考え出した天才だった。更に地理学と地図作成に数学を使用した最初の科学者で『地球の測定について』の著書の中で地球の円周を計算して当時としてはきわめて正確な距離を導き出した偉大な人物である。

 その計測法は次のようなものである。

2020.09.24

『タオと宇宙原理』〈31〉第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説

9月22日に刊行した最新刊『タオと宇宙原理』の第一章を引き続きご紹介します。

◆世界で初めて地球の大きさを測ったエラトステネス

 さて、少し筆者の幼い時の体験を述べよう。古代ギリシャ人の偉大さについての話である。

 それは小学生の時だった。テレビ番組で古代エジプトに地球の大きさを測った人がいて、その人は井戸に出来た影を見て地球の大きさを測定した、と説明していた。その時の筆者にはその意味するところがよく理解できず、翌日学校で担任にそのことを話したのだが、そんな馬鹿な、お前の聞き間違いだろうと言われて、いたくがっかりしたものだった。今どきと違いネットでお気軽にちょっと検索なんて時代ではなかった。田舎だったので図書館なんてしゃれたものもなく、自分でそれ以上学ぶことは不可能だった。あの時その理科専攻の担任が誠実に対応してくれていたら、数学の虜(とりこ)になっていたに違いない。さらなる学びが出来ていただろうに誠に残念であった。筆者には失われた時となったあの「時」が生きていれば今頃は宇宙物理学などをやっていたかも知れない。

2020.09.23

『タオと宇宙原理』〈30〉第一章 電磁気力の驚異

 物理学的原則からは生も死もエネルギー変換の原則から等価になるのだが、何故か死が生ずることに物理学者が悩んでいると言うと考えが及ばない人は唖然とするだろう。生命も原子で出来ており、原子は陽子と中性子と電子とで構成されているが、それらも実は個として実際に存在しているものではないことが知られている。それはすなわち粒子であり波であり、磁場である。その粒子も個体として存在しているわけではない。これが量子の世界である。それはつまり、原子で構成されている人間もこの世界も実は存在していない、ということになるのである。だが、現にここにあなたは存在する。紛れもない事実だ!

 ましてや意志の問題となるともっと複雑であり、唯物論者が考えるほど世界はそう単純なものではない。

(『タオと宇宙原理』第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説 電磁気力の驚異)

2020.09.22

『タオと宇宙原理』〈29〉第一章 電磁気力の驚異

 あなたが常識と思っていることなど、この事実に比べると実に大したことではないとお分かり頂けたであろう。そういう訳であなたも私も電子の反発力(斥力(せきりょく))で床に立ち椅子に座っていられるのである。ベッドが硬いの柔らかいのと文句を言うのもこの電子の斥力の違いでしかない。握手の感触も実は錯覚で、全ては電磁気力の反発の力でしかなかったのである。ということは、もしこの電磁気力が有されていなかったらどうなるだろう? なんと床を通り抜けてしまうことになるのだ。問題は通り抜けた先であなたの肉体を再構成できるかということである。

2020.09.21

『タオと宇宙原理』〈28〉第一章 電磁気力の驚異

 この原子(アトム)の存在を証明したのは当時二十六歳のアルベルト・アインシュタインであった。彼は水面上の微粒花粉の動きに独特なブラウン運動があることを知ると、その運動はその気体や液体の分子が微粒子の花粉にぶつかるために生じることに気付き数学的解析の結果、そこに一瞬のゆらぎが生じているとして計算し、分子の大きさを割り出したのである。そして遂に原子の大きさをつきとめ、原子が実際に存在することを明らかとしたのである。

 さて、原子は陽子がプラス(+)の電荷を帯びていて電子がマイナス(-)の電荷を帯びているため(+)(-)で引き合って離れない構造になっているのである。四章で説明することになるので詳しくは述べないが、そこでは両者に「電磁気力」という力が働いている。あらゆる物質が原子で出来ている以上、全ての物体にこの「電磁気力(電磁力)」が働いているということになる。因みに核子間には「強い力」と呼ばれる相互作用が働き結合している。