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2021.05.19

老子とタオ〈22〉

老子『清浄経』第14章を紹介します。

【第十四章 妙 有 品】
雖名得道 実無所得
得道・覚醒と雖も、これ無所得である。しかしまた無尽蔵でもある。何ら心の著する所がない。外象外形に纏(まと)われることなく、仮り世界から心を退いて、己が心奥に果徳を修めることに他ならない。内果が円明となれば、自然(じねん)と欲心は消失し、名利恩愛酒色財気或いは福禄寿の事々に心は奪われない。外に何も無くなれば内に無所得を持し理天に還(かえ)る。

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※無所得 何ものにもとらわれないこと。

(『タオと宇宙原理』第七章 老子とタオ)