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2021.05.06
老子とタオ〈18〉
老子『清浄経』第10章を紹介します。
【第十章 虚 無 品】
能遣之者 内観其心 心無其心 外観其形 形無其形 遠観其物 物無其物 三者既悟 唯見於空
能く三毒を滅すれば、心を内観するに心に執われの心はなく、外に形を観るも形に着する心はない。大宇宙を観るに物質形象もないと悟り得れば唯、空のみを見る。心・形・物に一切執われない状態こそが本性の円明なる姿である。物外を超然として浮俗の仮形に繞われることはない。このように雑念執著を遣除した人だけが空なる真性を観ずることが出来るのである。
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※内観 観・観法・正観ともいう。内省によって心の内に真理を観察する仏教一般の修行法。自己そのものを見つめる修行。
(『タオと宇宙原理』第七章 老子とタオ)