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2020.11.05
老子とタオ〈6〉
老子『清浄経』第2章を引き続き紹介します。
【第二章 皇 極 品】
吾不知其(き)名 強名曰道 夫道者
この形もなく姿も見えない玄妙不可思議なる存在の名前は、さすがの老子といえども知らない。そこで後世に謬(あやま)った解釈がなされてはならないとして、その理を最も蔵め不易の真理を包羅する定めの名を「道」と名づけたのである。
「道」は陰陽の太気を一なる無極の上(うち)に収めて、自らの内を綿々と巡り往(ゆ)く止(とど)まることなき存在である。森羅万象悉くを生育し、運行し、長養するところの五官では捉え難き実在である。
(『タオと宇宙原理』第七章 老子のタオ 老子の世界)