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2020.10.24
『タオと宇宙原理』〈61〉第一章 インド哲学との類似性
さて、人間原理の主体は将にインド・ヴェーダの中心概念である純粋精神を指すものであった。もっとも、彼らは自分たちの祖としてのギリシャ哲学を起源というのかも知れない。すなわち、アリストテレスが命名したところの古代人が根源的物質と考えた「イーレム」である。後にビッグバン理論を提唱した人物の一人、ロシア人のジョージ・ガモフは先行したイエズス会の聖職者でベルギー人の天文学者ルメートル神父が一九三一年に提唱した冷たい宇宙のビッグバン理論に対し、超高温の理論を発表し、超高密度で超高温の塊の宇宙の形態をイーレムと名付けた。ルメートルはそれをヴェーダの表現そのままに「宇宙卵」と呼んでいる。
(『タオと宇宙原理』第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説 インド哲学との類似性)