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2020.10.13
『タオと宇宙原理』〈50〉第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説
◆量子論 マックス・プランクの功績
サイエンスチャンネル『偉人たちの夢』の及川わたる氏の解説を参考にするなら、プランクの画期的発見は次のようなものであった。
◆熱放射公式の構築◆
時代が十九世紀から二十世紀に移る直前の一九〇〇年の秋、ベルリン大学物理学教授のマックス・プランクは放射熱に関する理論的追求の果てに思いもしなかった〈量子〉の世界の扉を開くことになった。物は熱せられると光を出す。どんな温度の時、どんな種類の光がどんな状態で分布するのか。この関係を調べるのが熱放射の研究である。プランクはすでに何年もこの研究に取り組んでいた。しかし、「光のエネルギーは最小単位の整数倍の値しかとれず不連続なものとなってしまう。そんな途方もないことがあり得るのだろうか?」
一九〇〇年十二月十四日 プランクはこの実験式を使った熱放射公式をベルリン物理学会に発表した。しかし、出席者のほとんどは関心を示さなかった。プランク自身でさえ、この実験式のもつ重要性を測りかねていたのである。それに続く数週間、この実験式の持つ意味をひたすら考えぬいた。彼はある日、息子のエルヴィンと散歩中に急に立ち止まり、力強い声でこう言った。
「エルヴィン、お父さんはコペルニクスにも匹敵するような大発見をしたよ!」
プランク、この時四十二歳であった。
(『タオと宇宙原理』第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説 量子論 マックス・プランクの功績)