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2020.10.10
『タオと宇宙原理』〈47〉第一章 刹那生滅
「あなた」も「私」も実は不確かな存在であるのだ。せめてアニメのコマのレベルでしか存在していないことに気付くことが出来れば、その人はかなり優秀な識を持っていることになる。と言った途端、識なるものも存在することはない、と空(くう)じられるところが仏教の凄みである。何であれ、かくの如く、仏教哲理は物理学を凌駕(りょうが)している。
この仏教哲学は将に現代物理学とまったく一致するものであり、宗教でありながらここまで極めてきた仏教の凄みを見せつけられる思いである。それ故に物理学に人間原理が出てきたくらいでは仏教哲学には未だ及ばない。これらについては六章にて「三世実有法体恒有」と題して、更に詳しく述べている。
(『タオと宇宙原理』第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説 刹那生滅)