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2020.09.27
『タオと宇宙原理』〈34〉第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説
◆古代人は幼稚という誤った観念
現代人に、自分で地球の大きさを測れるかと訊いて、すぐに答えられる人はほとんどいない。古代ギリシャにおいて、彼らのような科学者(自然哲学者)が自然を愛し研究し、数学を発達させていたことは素晴らしいことであった。彼らの探求心は純粋で、今の科学者たちとは少しだけ違いがあったように思う。それは、彼らには自然に対する単なる観察や知的探求心だけでなく、深い洞察の眼差しが向けられていたように思えることである。それは自然に対する畏敬の念と言い替える事が出来るであろう。広い意味での宗教観であった。すなわち科学者の目と宗教者の目の両方を持ち合わせていたということであり、思考において何らの矛盾がなく、二者の両立がなされていたということである。この辺りは現在のほとんどの科学者からはイメージされにくく、欠落した部分である。
(『タオと宇宙原理』第一章 意識と科学 古代の叡智と量子仮説 古代人は幼稚という誤った観念)